「インドを旅行した人は、インドを大好きになるか、大嫌いになるか、どちらかだ」と言われているそうです。僕は、インドが大好きになりました。
ただ、出発前は不安でいっぱいでした。また、事前に知っていたらもっとスムーズに旅行が出来たかもしれないポイントもいくつかあります。
帰国後、友達から「インドに行く時は何に気をつければいいの?」と聞かれることが多々あります。いつも僕が答えている内容をまとめてみました。
旅の記録はこちらより
食事について
食事は旅の楽しみの一つです。
しかし、インドでの食事では気をつけたほうがいいことがいくつかあります。
具体的には以下をご覧ください。
胃腸に自信がない方は加熱したもの以外口にしない(皮を剥いて食べる果物は可)
僕は旅行中、激しい下痢に襲われました。原因は、おそらく生野菜。野菜自体は新鮮なことを確認したのですが、野菜を洗った水が汚れていたため下痢になったと思われます。
他のアジアの国でも野菜や食器を洗った水で当たったことがあるので、今回もそれが原因でしょう。
僕は胃腸が強い方ではないので外国に行くと大抵お腹を壊しますが、インドの腹痛は他と比較にならないほど強烈でした。
徐々に慣らしていく、もしくは生物は食べないという判断も必要かも知れません。
ちなみに、バナナやオレンジなど、自分の手で皮をむいて食べる果物は問題ないと思います。
香辛料&油にあたることもある
インド料理にはびっくりするくらいの香辛料と油が使われています。普段香辛料を使わない日本人にとって、かなり胃腸に負担がかかります。香辛料でお腹がゆるくなることもあるのです。
僕は香辛料でお腹がゆるくなることはありませんでしたが、出会った旅人は口を揃えて「香辛料でお腹が疲れた」と言っていました。
香辛料に疲れたら、欧米人が多いレストランで食事を取ることをおすすめします。
2〜3食を食べ慣れた食事に変えて胃腸を休ませることで、かなり体調が良くなるそうです。
飲料水は必ずペットボトルを購入する
間違っても、水道水を飲んだりしないでください。もちろん、レストランでコップに注がれた水や水差しに用意された水も飲まないほうが無難です。
そして大事なことは、キャップが未開封かを必ず確認することです。
インドでは、中身を水道水と入れ替えて再販したりしていることがあるそうです。(使用済みのペットボトルに水道水を詰め、キャップを接着剤で着けるという荒技)
確証はありませんが、露店で買ったペットボトルのキャップが妙にゆるかったので、安全のため飲みませんでした。「これ本当に新品?」と聞いてみたところ、「もちろん」と笑顔で返され、真相は闇の中。
氷などが心配な方は抜いてもらったほうが無難
そこまで気にすることないと言われそうですが、氷も汚水で作っている可能性があります。
どうしてもお腹を壊したくない場合、念には念を入れておいたほうがいいです。
ある旅行者は「インドでは自分で用意したもの以外、絶対に口にしない。水分補給はコーラの缶かビンを買って、自分で開けて、自分で用意したストローで飲む」と言っていました。
コーラだと水の詰め替えみたいなことが出来ないから安心だし、自分で用意したストローなら清潔で安心だ、という理由だそうです。
究極、自信がない人はインド人の作ったモノを食べるなと言う方もいるようですが、せっかくインドに行ったなら現地の味を楽しみたいですからね。
楽しい旅行に美味しい食事はつきものです。水と香辛料と油に気をつけて、自分の体調と相談しながらインドグルメを楽しんでください。
移動について
日本人がつまずくことが多い、料金交渉を伴う移動についてまとめます。
基本的に、料金交渉さえうまく出来れば、インド旅行は俄然楽しくなります。
事前交渉が基本
オートリキシャーやサイクルリキシャー、タクシーを利用する場合、先に行き先を告げ、料金を決めてから乗車します。
面倒でもしっかり交渉しましょう。
また、交渉したのに平気で価格をつり上げてきたりもします。道が混んでたとか坂道で大変だったとか。でもそこはきっぱりNOで大丈夫。
どうしても揉めたくない場合、簡単なメモを目の前で書いて同意しておくなどすると安心です。
値段はあってないようなもの
特にタクシーの移動に苦戦しました。
長距離移動は複雑な値段設定でぼったくろうとするタクシー多数です。
観光案内所や旅行代理店で大体の相場を確認し値段交渉に望むのですが、あの手この手で値段を釣り上げてきます。
政府の観光タクシー乗り場でも基本ぼったくろうとするので、本当に油断出来ません。
ある運転手は「政府が発行した適正料金の価格表だ」と言って書類を見せてきました。でも、その価格はどう考えても高すぎる。
写真を撮らせてもらって他の運転手に聞いてみたら全員「そう、これは本物だ」というので信じかけていたのですが、最後に確認した運転手さんから「うーん、多分これ嘘なんじゃない?この値段は高すぎるよ」と言われ、価格表の1/3くらいの値段で乗せてくれました。
適正価格で乗りたい場合、とにかく粘る。これしかありません。
交通事情は想像以上に悪い
スリや盗難、詐欺などよりよっぽど交通事故の確率のほうが高いと思います。
猛スピードで反対車線にはみ出して追い越しをかけるタクシーは恐怖以外の何者でもありませんでした。。。
安全には十分注意して、万一のために海外旅行保険は加入しておいたほうがいいと思います。
電車、バスは定時にこないし定時に到着しない
日本人がついつい勘違いしてしまうこと。
「交通サービスは時刻表通りに運行される」
これ、日本以外ではありえません。
諦めて、おおらかな気持ちで移動しましょう。
また、現地の人が乗るグレードのチケットだと指定席なのに席が確保できないなど当たり前。
盗難や痴漢なども多発するそうなので、心配な方は長距離移動の時は外国人向けの高めの席を確保することをおすすめします。
空港のセキュリティチェックが厳しい
飛行機移動の場合、
- パスポート
- 旅程が入ったeチケット(印刷したもの)
この2つを必ず持参してください。
その2つがないと空港に入れず、わざわざ宿まで取りに帰るはめになります。
インド国内線でも必要です。
僕の前で空港入場のセキュリティチェックを受けていた欧米人夫婦は、国内線だからということでパスポートを用意していなかったようで、かなり粘っていましたが結局入れてもらえませんでした。
ブチ切れしてタクシーに乗り込んで行ったところを見ると、宿にチケットを取りに帰ったのでしょう。
最悪フライトに遅れてしまいますし、そんなトラブルで嫌な気分にならないよう、必要なものをしっかり用意して空港に向かいましょう。
インドではサイクルリクシャー、オートリクシャー、タクシーを駆使して移動することになると思います。
料金交渉は避けて通れないので、どうせなら楽しみながらやってみてください!
また、おおらかな気持ちを忘れないことも、インド旅行での移動を楽しむコツです!
トイレ事情について
正直に言います。
インドのトイレはかなりのインパクトがあります。
心してインドへ向かってください。
基本、トイレットペーパーは用意されていない
自分で用意してください。
ニューデリーなどであれば、トイレットペーパーはいたるところで手に入ります。
ただし、田舎の方へ行くと手に入れることが難しい場合もあります。
どうしてもトイレットペーパーが必要な場合、日本から持っていくという選択肢もありです。
例えば以下のようなウェットタイプが便利です。
もし用意出来なかった場合、トイレの脇に水が入ったバケツと柄杓がありますので、右手で柄杓をもって後ろから水をかけて左手で洗ってください。
一見汚いように思えますが、慣れると病みつきになります。
爽快です、是非一度チャレンジして欲しいと思います。
びっくりするくらいトイレが汚い
レストランなどの共用トイレに関してです。
公園の公衆トイレが天国に思えるレベルです。
タイやマレーシアなど、他のアジアの国のトイレと比較してもかなりの汚れ具合です。
柄杓を使って手で洗う文化が影響していると思うのですが、どこのトイレも床一面水浸しの汚物だらけ。
どうしても生理的に受け付けないひとはホテルで済ませてください。
トイレのあれこれを職業にしている方がいる
いわゆるカースト制度というものの名残です。
便器まで案内してくれて、手を洗うとき石けんを出してくれたりします。
はじめは彼らの存在を知らずに「親切な人だなー」と思っていたのですが、ある時現地の言葉で罵倒されてしまいました。
ホテルに帰り、フロントスタッフに事情を説明すると、複雑な職業事情を教えてくれました。
これが立派な職業なので、サービスを受けた場合、いくらかチップを払った方がいいでしょう。
トイレに関してはとにかく慣れるしかないです、割り切りましょう。
色んな国に行きましたが、日本のトイレは世界一きれいです。
宿泊について
宿泊施設の満足度と旅行の満足度には相関関係がありますよね。
いかに自分の望む宿泊施設を探し出せるか、いくつかポイントをご紹介します。
グレードは値段に連動する
当然ですけどお金を出すほどにいいホテルに泊まれます。
今回僕らの泊まったホテルはいわゆる「安宿」カテゴリーのホテルが多いので、いろんなトラブルがありました。
- 狭い
- 汚い
- お湯が出ない
- 水が出ない
- トイレが流れない
- ベットが湿ってベタベタしている
- 南京虫が生息している
- ドア、窓の建て付けが悪くきちんと閉まらない
などなど。
上記のような部屋、トラブルを避けたい場合、3,000Rs以上のホテルに宿泊することをおすすめします。
Wi-Fiの接続が不安定
時間帯によってまったく繋がらないこともあります。
これはインドのネットインフラの問題なのでしょうがないかもしれません。
ちなみに、インドのホテルでは「Wi-Fi使用料 00時間00Rs」のような形態が一般的なようです。
もし繋がらないことがあってもいいように、Wi-Fi込み価格のホテルのほうがいいかもしれませんね。
女性は宿泊費をケチらない
セキュリティーにかんしては十分注意してください、特に女性の方。
インドでは女性が巻き込まれる犯罪が多発しています。
日本円でたった数百円上乗せすれば、セキュリティーが格段にいいホテルに泊まれる場合が多々あります。
また、周辺環境も大切です。ニューデリーなど都会では常に人がいるので大声で助けを呼べますが、田舎に行くと見渡す限り人家が見当たらない場所にポツンと佇むホテルなども見かけます。
そういう場所ではトラブルに巻き込まれた場合対処のしようがないので不安です。
出来れば、ある程度人のいるエリアにホテルを確保する方が無難かと思います。
少しのお金を節約するより、身の安全を優先してください。
もっとも安心なのは、出国前にホテルを確保しておくこと
もちろん泊まる前に部屋を見せてもらえますので、現地でホテルを決めようと思っている方は部屋を確認してから宿泊してください。
ただし上にも書いたように、インフラが貧弱なので電気水道ネットは不安定です。
どうしてもそれらを確保したいなら、それなりにお金払いましょう。
目安は7,000円〜/1泊からのホテルであれば、それなりに快適だと思います。
僕は現地でホテルを探すこともありますが、基本は出国前に予約して行きます。
その方が、安くていいホテルに泊まれる可能性が高いです。
僕はホテルの検索にはいつもエクスペディアかagodaを利用しています。
掲載数も多く、割引価格で予約出来ることが多いので、当日尋ねるより安くなります、オススメです。
治安について
僕らは窃盗や暴力事件などには巻き込まれなかったですけど、やはり日本にいるときとは比べ物にならないくらい気をつけなきゃいけないと感じました。
薬物関係の誘惑が非常に多い
いたるところに売人がいて声をかけられます。
どうやら街中で簡単に手に入るようです。
パターンとして、人通りの多い場所でフレンドリーに話しかけてきて、だんだんそっち系の話になってきて、ちょっと裏で実物を見てみないか?みたいな流れで誘ってきます。
興味本位で「どんな感じか見てみよう」なんて絶対やめてください。
誘われるがままついていったら、大勢のインド人に囲まれた、なんて恐怖体験も聞きました。
ほんの好奇心が身の破滅に繋がります、関わらないのが一番です。
旅行代理店詐欺
インドといえば旅行代理店詐欺、ってくらいイメージが強いです。
僕らも代理店まで連れていかれました。
よくある被害パターンは以下の通り。
- 代理店に連れて行かれ、お金を払うまで部屋から出してくれない
- 親身になって旅程の相談に乗ってくれたので信頼してツアーを予約したら、そのツアーが開催されない嘘のツアーだった
- 適正価格の何倍もする料金でツアーを売られた
特に到着してすぐが危ないです。
空港から乗ったタクシーがそのまま旅行代理店へ行っちゃった、なんて話も聞きました。
警戒心が強そうな欧米人さん達も次々と連れてこられていたところをみると、あの手この手で誘ってくる&旅行代理店まで連れて行かれるようです。
完全に防ぐのは難しいかもしれませんが、部屋に入らない、きっぱり拒否するなどして、回避しましょう。
平気で嘘をつく人が多い
治安とは少しずれるかもしれないですが、平気な顔して壮大な嘘をつく方が多かったです。
駅二階のツーリストデスクに行こうとしたら、階段に数人のインド人が待ち構えていて、
「今日はツーリストデスクは休みだ、だから俺のタクシーに乗れ、もしくは旅行代理店を紹介してやる」
と言われました。
もちろんツーリストデスクは営業してました。
他にも、
「あのホテルは潰れたからもうない。代わりに俺のおすすめのホテルを紹介してやる」
→絶賛営業中。
「ここは通行止めだから通れない。どうしても通りたいなら00Rs払ったら特別に通してやる」
→普通に通れる、ただそのインド人が旅行者からお金を騙し取っているだけ。
「お前の泊まるホテルは遠いからサイクルリキシャーじゃ行けない、タクシーで30分はかかる。だから俺のタクシーに乗っていけ」
→実際は徒歩5分の距離、ただタクシーに乗せたいだけ。
他にも数え切れないほど嘘つかれました。
お金の面で騙されるのは後々笑い話になりますが、もしも危険な目にあったとしたらと考えると恐怖を感じます。
嘘をつく人が多い、ということは頭に入れておきましょう。
ストリートチルドレン
インドには大量のストリートチルドレンがいます。
彼らは単独行動ではなく、大勢で行動しています。
そして、旅行者を見つけると物をねだるため一斉に寄ってきます。
例えば、ジュースとか飲みながら歩いてると大体彼らにに囲まれます。
ジュースなので僕はあげてました、実際彼らの喜んでる顔は無邪気で可愛いなと思いました。
しかし中にはどさくさに紛れてバックのチャックを開けられそうになったりしたこともあるし、後ろから走ってきた彼らにさっとジュースをひったくられたこともあります。
バックのチャックが空いていたら、もしかしたらパスポートを取られていたかもしれないし、財布を出してるタイミングだったら財布をひったくられてたかもしれません。
子供だからと侮らず、大事なものは彼らに見えないようにして移動したほうが無難です。
子供とはいえ、大勢の人間に囲まれるのは結構な恐怖を感じる場合もあります。
結局ずっと首からぶらさげてましたけど、僕らは大丈夫でした。
今考えれば単に運がよかっただけで、本気で奪いにこられたら抵抗する術はないので恐いなと思います。
海外では「用心しすぎるくらいがちょうどいい」と思って行動するのが鉄則。
小さな詐欺から重大な犯罪まで、日本では考えられないような危険が身近にあります。
巻き込まれないよう、十分注意して旅行を楽しんでください。
病気について
外国に行けば、日本で馴染みのない病気が一般的だったりします。
せっかくの旅行で体調を崩してしまうともったいないし、重症になってしまったら取り返しのつかないことになるかもしれません。
起こりうるリスクを事前に把握しておきましょう。
ほぼ確実に下痢をする
インド行った事ある人で、下痢をしなかったっていう人にあったことがありません。
日本に暮らしているインド人から聞いた話では
「日本からインドに帰ったら100%下痢するよ。インド人の僕でもそうなんだから、インドに訪れる世界中の人が下痢になるんじゃないかな。あはは。」
と笑っていました。
下痢になることを前提として、薬を持っていく、トイレットペーパーを用意していくなどの対策をするほうが現実的です。
僕は正露丸とビオフェルミンを持って行きました。
ひどい下痢に襲われましたが、後半回復したのは滞在中ずっとビオフェルミンを飲んでたおかげだと思っています。
また、高確率で下痢とともに発熱もあります。
僕はかなりひどかったです。
とにかく水分をとってください、ペットボトルの水が信用出来なければコーラとかそういうので。
ちなみに、インドの薬は日本の薬より強いそうです。
薬事法などの法律が違うので、薬の成分は国によって違うらしいです。
知らない薬を飲んで具合が悪くなったなんて最悪なので、できれば日本の飲みなれた薬を持参してください。
ただし、いよいよやばいとなったら迷わず病院へ駆け込みましょう。
*下痢を英語で言うと「diarrhea ダイアリア」です。インドでは100%通じました。
狂犬病を始め、動物を介した病気に気をつける
野良犬、野良牛、野良猿、野良豚、とにかく何でもいます。
インドは狂犬病による死亡者が世界でもっとも多い国だそうで、年間2万人以上が狂犬病で亡くなっているとのこと。
感染源としては犬がほとんどを占めるそうですが、猿やコウモリなどからも感染するそうです。
とにかく噛まれない、ひっかかれないように、野良動物には絶対に近づかないことです。
もしそれらの動物に噛まれた、唾液が入ったなどあったら一刻も早く病院に駆け込んでください。
狂犬病は治療が遅れたら100パーセント死にます、病院にたどり着く時間勝負です。
ガンジス川は汚染されている
聖なる河、ガンジス川では、深刻な水質汚染が問題になっています。
【ニューデリー時事】ヒンズー教で「聖なる川」とされ、多数の信者が沐浴(もくよく)するインドのガンジス川の汚染が深刻化している。政府の調査では、下痢などを引き起こす恐れがある大腸菌が基準値を大幅に上回って検出される例が相次ぎ、地元紙は「沐浴により健康被害のリスクが高まっている」と警告した。
時事ドットコム
基準値の20倍の大腸菌を検出した地点もあるそうです。
川に入るというより、汚水に入るという表現の方がしっくりきます。
ガンジス川で沐浴にチャレンジするかた、気合い入れてやってください。
インド人ですら様々な不調をきたすそうです。
余裕ある日程を組み、決して自分の体を過信しないこと。
大きな病院を調べておく
自分の滞在するエリアにある大きな病院を調べておくことをおすすめします。
自己免疫力では治せない病気、または怪我を負った場合、設備のしっかりした病院へ行かなければなりません。
日本のように救急車が適切な病院へ運んでくれる、なんてことはないですから。
僕は万が一を想定して、いつも病院の名前だけは控えています、備えあれば憂いなしです。
可能であれば、出発前に日本で各種予防接種を受けることをおすすめします。
僕は幸い英語での意思疎通が出来るので、最悪病院に駆け込めばなんとかなると思い省略しましたが、英語に自信がない方は先に対策をしておくほうが安心です。
日程的に予防接種などが受けられない場合は、病院を調べておく&医療系の単語をいくつか覚えておくなど、出来る限りの準備をして行きましょう。
以下、緊急時に役立ちそうな医療系の英単語をいくつか紹介します。
- 症状 Symptom
- 痛み Pain
- 生命に関わる Life-threatening
- 急性疾患 Acute illness
- 寒気 Chills
- 熱 Fever
- 感染源 Source of infection
- 赤痢 Dysentery
- 食中毒 Food poisoning
- 狂犬病 Rabies
- 脱水症状 Dehydration
- 発作 Attack
- 吐き気 Nausea
- 嘔吐 Vomiting
- 下痢 Diarrhea
- 血尿 Hematuria
- 血便 Hematochezia
- 骨折 Fracture
- 手術 Operation
- 治療法 Remedy
- 救急車 Ambulance
緊急事態の際は落ち着いて、迅速な行動を取れるよう、準備しておきましょう。
物乞いの方々との関わり
インドを旅する上で避けて通れないのが物乞いの方々との関わりです。
僕はインド滞在中、物乞いの方と関わらなかった日は1日もありませんでした。
バクシーシ
施しを与えることをバクシーシと言います。
指をスリスリするジェスチャーをします。
手のひらやお椀などを差し出しながら、反対側の手で指をスリスリしてきたら、施しをくださいと言う意味です。
観光客には必ずバクシーシを求めてきます。
また、インド人に対して行うことも珍しくありません。
施しを与えるか、断るかは人それぞれ
意外だったのが、インド人も物乞いに対して対応が様々だということ。
優しく接し、食べ物やお金をあげるインド人もいれば、罵倒して追い払う人、暴力をふるいそうなほど嫌悪感をあらわにする人など、様々な対応を目撃しました。
また、僕が見た限りでは、旅行者は比較的「穏便に無視する」という対応が多かったです。
気持ちはとてもよく分かります。
1日1回の施しであれば、可能だと思います。
しかし、1日10回だとどうでしょう?
1日100回、施しを迫られたら?
大げさではなく、場所によっては数え切れないほどバクシーシを求められます。
僕は応じたり、断ったり、無視したりしました。
滞在後半には無理やり答えを出し自分なりのやり方で接しましたが、次回訪れた際には違う答えを出すかもしれません。
組織化された物乞い集団がいる
「スラムドックミリオネア」という映画を観たことがあればイメージしやすいと思いますが、組織化された集団が実際にいます。
多くは数人の大人が元締めとなって、大勢の子供を働かせてる(物乞いさせてる)という構図になっているようです。
僕が目撃したのは、タクシーで信号待ちをしていた時。
大勢の子供が信号待ちの車に近寄り物をねだってきます。
そして信号が変わると一斉に歩道脇の一本の木に向かい走っていく子供達。
よく見ると、その木の下には数人の大人がいて、子供達がゲットしたお金や物を受け取っていました。
今度は赤信号になった別の通りに向かって一斉に走っていく子供達。
タクシーの運転手によると、こんな光景はいたって普通のこと、気にすることじゃない、とのこと。
なんとも複雑な気持ちになりました。
インドではいたるところに物乞いの方々がいます。インドで物乞いに遭遇しないのは不可能です。全員に与えることは出来ないし、全て無視することも出来ません。
このやり取りに自分なりの答えを出せるかどうかが、旅の満足度のかなりの部分を占める気がします。
宗教、カーストについて
ヒンドゥー社会にはカーストという概念があります。
これはインドだけでなく、ネパール、ミャンマー、バリ島などでもみられます。
とても複雑な概念なので、少しだけ知識を持っておいたほうがいいです。
カーストの考え方は今もインド社会に根付いている
インドでは1950年、インド憲法第17条により「カーストによる差別を禁止する」ことが明記されています。
しかし、今でもインド社会にはカーストという考え方が根強く残っていて、特に田舎に行けば行くほど顕著になってくるようです。
例えば、カーストにより以下のようなことが制限されるそうです。
- 職業
- 選挙権
- 教育
- 結婚
など。
旅行者にできることは限られている
都市部では、カーストについて曖昧になってきている部分もあり、一部の若者はカーストを気にしないそうです。
インド人の友人、ネパール人の友人に聞いた話では
「都市部ではカーストを超えた結婚などがみられるようになってきたよ、とても喜ばしいことだね。だけど、田舎ではまだまだ到底受け入れられることじゃない。」
とのことです。
さらに彼らは続けます。
「僕らの中にもカーストという考え方をなくしたいという人がいる一方、カーストは必要だと信じている人もいる。カーストについて考えたこともなく、ただ自分の人生として受け入れている人もいる。社会を変えるのは簡単じゃない、どういう風に変わるにしろ、とても長い時間がかかるだろう。」
その通りだと思います。
僕たち旅行者にできることは限られています。
主体的に出来ることは「知ること」だけかも知れません。
カーストはとても複雑な問題だと思います。
日本人の曖昧な宗教観では到底理解できないし、説得するとかもまず無理です。
多分トラブルになると思います。
まずは知ることから、初めましょう。
最後に
色々書きましたが、気をつければ回避できる&知っていれば対処できることが大半です。
準備万端でインドを楽しんでください。
この記事が、これからインドを旅行するみなさんの役に立てば嬉しいです。
そして、一人でも多くの方がインドを好きになってくれることを願っています。
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