前回までのあらすじ
調子に乗ってカオサンを徘徊していたら、まさかの大惨事。。。
人知れず枕を濡らしました。。。
新しい朝
ドム ドム ドム
通りの店から響き渡る低音で目が覚めます。ぐっすりと眠れたようで、身体も心も羽が生えたように軽やかです。
カーテンを開け、朝の日差しを全身に浴びます。清々しい。
今、一皮むけた男の人生が、ここタイのカオサンで始まろうとしています。
心機一転、お気に入りのタイパンツをドナドナして人生のリセットを完了させます。
まだ寝ている彼女も、きっと昨日のことは触れないでそっとしておいてくれるはず。それが恋人っていうものです。お互いを愛し、尊重し、一緒に喜び、泣き、そうやって毎日を共に生きて行くのであります。
だ「おはよー!今日はいい天気だよ」
と「うーん、おはよー。よく眠れたか?う◯こ野郎」
だ「俺はそんな名前じゃねぇ」
と「気にするなよ、人間失格だなんて思っちゃダメだよ」
だ「そんなこと思ってねぇよ」
と「だって、しょうがないよ…下痢だったんだし….ぷぷぷ」
だ「てめぇ…」
と「ほんと気にするなって、ゲーリー」
だ「外人風に呼ぶんじゃねえ」
最悪だ、どうして人の不幸をこうもいじり倒せるのか。
だ「あのさ、自分だったらどう思う?」
と「恥ずかしい」
だ「だよね、で、そんな呼び方されたらどう思う?」
と「傷付く。多分泣く」
だ「だよね、だから俺にそういうこと言っちゃダメだと思わない?」
と「思わない」
だ「…」
と「まあ気にするなよ、う◯こ野郎。とりあえず飯行くぞ」
………
カオサン 8番ラーメン
昨日の大惨事を考慮してか、ご飯はタイ料理ではなく日本食屋でラーメンを食います。とても優しい味がする、これなら安心して食べられます。
タイには何度もきてるんですが、なぜか8番ラーメンの味が好きでリピートしてしまいます。カオサンには激安10バーツラーメンもあるからわざわざ8番ラーメンに来なくてもいいんですが、どうしてもやめられません。
刺激的なタイ料理に疲れたら、8番ラーメンおすすめです。
カオサンにはランドリーサービスもたくさん
次の目的地を決めるため、日本人がいる旅行代理店へ
残りの日程だと、タイ国内で移動するか、ちょっとがんばってカンボジアまでバスで行くかどちらかだろうと言われ、優雅にマッサージを受けながらあれこれと相談をします。マッサージおじさん「あんたたち日本人だろ?カオサンに日本人が経営してる旅行会社があるから、そこで相談すればいいんじゃないか?」
教えてもらった旅行会社へ行き、残り日数と予算などを伝えます。
旅行会社「そうだな、カンボジアは移動時間が長いから、向こうの滞在が短くなるね。それならタイ国内で移動したほうがいいんじゃない?」
だ「なるほど、じゃあおすすめの場所って何かありますか?」
旅行会社「遺跡とか興味ある?」
だ「いや、今はそういう気分じゃないかな」
と「ねえねえ、ここは?」
地球の歩き方を見ていた彼女が発見した場所はサメット島。
バンコクからバス+船で4時間程で行けるお手軽ビーチリゾート。しかも観光客が押し寄せる場所ではなく、タイ人も多く利用する穴場スポットだと記載があります。たった1ページしか情報がないサメット島、ここは面白いかもしれない。
旅行会社「サメットはいいかもね。とりあえずチケット手配出来るかすぐ調べるから…」
と「大丈夫です、自力で行きます、4時間だし」
旅行会社「え、そう…?でもすぐ手配出来るから…」
と「ガイドブックに行き方書いてるから大丈夫です、余計な仕事増やすの申し訳ないんで、自分たちで行きますよ!」
彼女は何を言っているのでしょうか、旅行会社はそれが仕事なのです。お客の代わりに余計な仕事をしてその対価としてお金を貰うビジネスモデルなのに、そんなところで気を使われては旅行会社の面目丸潰れです。商売上がったりとはこのことです、全く間違った気の使い方だと思うのだけど後が怖いので黙って従うことにします。
そうと決まれば必要なのは水着です。ビーチに行って水着がないじゃ話になりません。何故かここカオサンには大量の水着も売られているので、適当なのを購入します。BILLABONGのサーフショーツが何故か250B(約750円)で購入出来たんですが、これがもし本物だとしたらとてつもなくお得な買い物をしたことになります。仮に偽物だったとしてもぱっと見分からないので、やはりこれはとてつもなくお買い得だったんじゃなかろうかと思います。自分の買い物の成果にうっとりしながら宿に帰り、明日の出発に備えて急遽荷造りをすることにします。
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